日立、アライアンスプログラムを発表 PTCとも協業で合意、エンジニアリングチェーンとサプライチェーンの連携を目指す

日本の2019年ITサービス売上2位(IDC調べ)の日立製作所は2020年11月4日にLumadaアライアンスプログラムを発表し、パートナーとの連携を強化、グローバルに展開することを発表しました。(リリースは文末からリンク)

これに先立つ8月20日には、今回発表されたパートナーの1社でもあるPTCとの協業の合意を発表しています。(リリースは文末からリンク)

自らも多くの工場を持ち日本の製造現場などのIT化で多くの実績を持つ日立と、エンジニアリングチェーンの世界的大手ベンダーPTCの協業は、今後世界的にインパクトを持つ可能性があります。

2020年版ものづくり白書にもある通り、エンジニアリングチェーンとサプライチェーンの連携は今後の日本の製造業にとって重要な課題となっています。

日本ではエンジニアリングチェーンのデジタル化が欧米に比べて遅れている現状もあり、結果としてサプライチェーンとの連携も十分に進んでいません。

このような状況の中で日立製作所とPTCの協業が発表されています。
発表の概要は以下の通りです。

  • 日立とPTCが、製造業におけるバリューチェーンをシームレスにつなぎ、全体最適化を実現する次世代ソリューションの提供に向けた協業で合意
  • 協業の第一弾として、現在、オークマのデジタルトランスフォーメーションの実現に向けて共同提案に取り組んでいる
  • 国内の製造業を対象に共同で事業展開を行うだけでなく、日本での実績をベースに、グローバル展開を図っていく予定

としています。

日立・PTCの協業のコンセプト (日立のプレスリリースより)

そして今回の協業の提供する3つの価値として

  1. バリューチェーン全体の製品トレーサビリティを確立
  2. データに基づくエビデンスベースでの製造プロセス変革と製品改良を実現
  3. ウィズ・アフターコロナ時代のリモートワーク拡大に貢献

を挙げています。

バリューチェーン全体の製品トレーサビリティ確立のユースケースイメージ図 (日立のプレスリリースより)

今後このような日本のサプライチェーンIT化に強いベンダーと海外勢を中心としたエンジニアリングチェーンに強いベンダーの協業は進む可能性もあり、その動向が注目されます。

日立製作所、2020年11月4日にLumadaアライアンスプログラムを発表

日立、PTCとの協業の合意を発表

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