NXの最新機能は3D図面にインテリジェンスを取り込む

バーチャルエンジニアリング実現へのステップに

バーチャルエンジニアリングの実現は日本の製造業にとって最重要課題のひとつです。そのためには幾何公差を利用した3D図面の活用が必須ですが、必ずしも日本では適切に導入が進んでいないケースがあります。

シーメンスはAIを活用した業界初の特許技術であるNX Model Based Definitionを発表しました。これにより幾何公差の適切な活用などバーチャルエンジニアリングの実現が推進されます。

シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは2020年11月5日、企業がモデルベースの定義にルールと知識ベースのアプローチを使用できるようにする機能を含む、最新バージョンのNX™ソフトウェアの提供を発表しました。以下はその発表内容です。

この最新バージョンのNX™ソフトウェアは、ベストプラクティスを組み込み、人工知能を活用して生産性を劇的に向上させます。NXモデルベースの定義は、サイズや形状だけにとどまらず、さまざまな特性を定義する豊富なデータセットを提供し、真に包括的なデジタルツインを実現します。CADモデルに非幾何学的データを含めることで、エンジニアは製品の完全なデジタル定義を注釈付きで整理された方法で作成し、設計から製造、検証に至るまでのプロセス全体で最適化を行うことができます。

業界初の特許技術とされているNX Model Based Definitionは、設計プロセスをデジタル化し、2Dから3Dへ移行する際に企業が直面する多くの課題に答えます。3D CAD設計のコンテキストで図面ベースのワークフローを再現しようとすると、多くの企業は、デジタルツインとデジタルスレッドを活用するために必要な真のビジネスインテリジェンスを取り込むためのツールを持たない3D図面で終わってしまいます。

NXモデルベース定義を使用することで、設計者やエンジニアは必要なデータを可能な限り自動的に作成して再利用し、モデルにさらなるインテリジェンスを加え、その後、データを活用して他の製品や意思決定のための情報を提供することができ、モデルベースの企業へと移行することができます。

データの検証と修正の手動プロセスを回避することで、企業は新しい革新的な方法で設計を活用することができ、ビジネス全体の生産性を向上させることができます。

デモビデオも公開されています。

3Dソリューションベンダー各社は引き続き製品の機能拡張により、本格的なバーチャルエンジニアリング実現への環境を整えています。
製造業各社は自社の競争力強化につながる新技術には常に注目する必要があります。

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